来期戦略の実現性を高める 経営メッセージの制作タイミング

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来期戦略の実現性を高める 経営メッセージの制作タイミング


来期戦略の実現性を高める 経営メッセージの制作タイミング

筆者:株式会社ゼロイン 取締役副社長 兼 COO 並河 研(なみかわ けん)
1984年リクルート入社。広報室でインナーコミュニケーション施策や教育映像を手がけ、40年超の歴史を持つ社内報『かもめ』2代目編集長を務める。2009年ゼロインの取締役就任。以降、多数の企業で組織活性化をプロデュース。並行してアメフット社会人チーム『オービックシーガルズ』運営会社、OFC代表取締役としてチームをマネジメント。

いよいよラグビーワールドカップがスタートしました。9月20日の日本対ロシアの開幕戦から11月2日の決勝戦まで全48試合が行われますが、開幕前までに95%のチケットが売れているそうです。私たちがいまこうした話題で盛り上がれるのも、事務局や関係者の方々が随分前から着実に準備してきてくれたからに違いありません。

年明けの経営メッセージは、秋口から考える

私たちの現場でも、秋にはすでに来年の経営メッセージをどう作っていくのかがテーマになり始めます。年頭といえば年賀状が定番ですが、最近では動画でトップメッセージを発信する企業が増えてきています。弊社でも30秒から2分ぐらいの年頭メッセージ映像の制作をお手伝いしようと、先日そのサンプル版を作成しました。

それは、私が経営トップ役となって2020年の抱負や戦略を語り「今年も頑張っていこう!よろしく!」と締めくくるシナリオです。最初はさすがに「えー?今まだ9月じゃない。来年の自社の抱負、戦略を語れと言われても…」と思って収録を始めたのですが、やっていくうちに、想いが漲ってくる感じがして、“のっていく”自分に気づいたのです。

「今年は、こんなことに挑戦したい。こんなことを実現したい。そのためには、こういうことに取り組みたい」と語りながら、どんどんアイデアが浮かんでくるのです。そして、時はまだ9月。いま口に出した新しい取り組みや挑戦も、今から準備すれば本当に2020年1月からスタートできるかも知れない。そう思い始めたのです。

今年はどんな年にするか。トップとして自分の会社をどのような1年にするか。年頭の静謐な空気の中で考えるのはもちろん定番ですが、前年の秋に考えることで、実現するための準備期間があり実行確率がぐっと高まるイメージを持てたということでしょうか。

意識したい3つの記憶

いろいろと検索してみると、私が年頭メッセージのサンプル映像収録で体験したことは「未来記憶」と言われているようです。

人には、「過去記憶」「現在記憶」「未来記憶」という3つの記憶があるそうです。

過去記憶は「あのときこういうことがあった」という記憶、現在記憶は「目先でこれをしなければ」という記憶、未来記憶は「これからこういうことをしたい」というワクワクした記憶だと定義されています。

『未来記憶』(池田貴将著/サンマーク出版)によると、経営トップやリーダーは、何よりも自分自身が良い感情の状態でいるために、自分自身の「未来記憶」について豊富に描く必要があるということです。リーダーがビジョンを語ることができるのも、失敗をしてチャンスと捉えられるのも「未来記憶」があるからだそうです。どんな困難な状況であっても、明確な未来を見据え続けていることがリーダーの絶対条件なのかもしれません。

ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術:できるリーダーは「未来記憶」を持っている! (1/2) [池田貴将,ITmedia] を参考)

年末年始、年度末年度初めの恒例の業務として「経営メッセージ」を「その時」に考えるのではなく、時間のゆとりをもって、1~2か月前に自分自身の「未来記憶」をフル活用して考え、口に出して語ってみる。それにより、現実化していく未来が増えるような気がした出来事でした。

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