2017/12/28

会社への想いを形にする!若手がつくるウエディングパークのカルチャー

明治時代におこった文明開化は、日本に西洋文明を流入させ、制度や習慣、身にまとう衣服さえも大きく変化させました。ハイカラと呼ばれる人たちがその変化に拍車をかけたと言われています。得てして文化というものは、意志を持った人が意志を体現し、先導し、周りを巻き込んでいくことで生まれていきます。

青山に本社を構え、結婚準備クチコミ情報サイトを運営している株式会社ウエディングパークには、その文化を“カルチャー”と呼び、自らの意志で周りを先導している若手たちのプロジェクトがあります。同社の日紫喜社長も、カルチャー浸透を促す継続的な活動によって、社員の増加にも関わらず会社の一体感が年々高まっていると実感しているそうです。

そこでWPPJ(Wedding Park project)と呼ばれるこのプロジェクトでこの10月までリーダーを務めていた戸田朱美さんと、新しくリーダーに就任した入社3年目の成田早也子さん、そして広報を務める尾崎佳苗さんに、WPPJの活動の内容とWPPJに対する想いをお聞きしました。

編集部(以下、編):WPPJの立ち上げの経緯や、立ち上げた狙いは、どういったところにあったのでしょうか。

尾崎さん(以下、尾):きっかけは、事業拡大を加速するタイミングです。当時のウエディングパークの社員数は20名程度でしたが、事業の拡大に合わせて、社員数や組織の規模も増大していくタイミングでした。

また、「苦しいときに一緒に頑張れる強い組織」をつくるには、当社独自のカルチャーをつくることが大事という代表の想いもあり、カルチャーを強化することが経営方針として決断されました。そのとき、先頭に立ってカルチャーを推進していく若手の組織『WPPJ』が立ち上ったのがはじまりです。

社員自身が「自分たちでカルチャーをつくり、会社をつくっていく」という意識を持てるようになること、同時に「全社員の模範となるような、若手の憧れとなるような組織になってほしい」という想いも込められています。

 

編:WPPJの活動内容を具体的に教えてください。

戸田さん(以下、戸):カルチャーの体現、推進を目的として、年に2回ある社員総会や、社内イベントの運営、社内報の発行、誕生日会の企画などが主な活動です。中でも最も力を入れているのが、4月と10月に開催される社員総会の企画と運営ですね。

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2017年10月までリーダーを務めていた戸田朱美さん

編:最近では10月の社員総会を担当されたということですね!社員総会の全体像をうかがえますか。

戸:社員総会は1部と2部にわかれています。1部は活躍した社員の活躍を称える表彰式で1時間半程度、2部は食事とコンテンツを用意して、社員同士のコミュニケーションが図れるような懇親会を2時間程度用意しています。

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社員総会で実施された表彰式の一コマ

10月の開催場所は今年オープンしたTRUNK(HOTEL)です。当社はIT×ブライダルの分野で事業展開していることもあり、社員総会は毎回結婚式場で開催します。

編:今回のコンセプトや伝えたかった想いはどのようなことですか。社長から「こうしてほしい」といったオーダーはあるのでしょうか。

戸:いえ、社長からの具体的なオーダーはありません。社員総会の中で、社長から次の半期のスローガンが発表されるのですが、その部分以外の、社員総会そのもののコンセプトやメッセージはWPPJで議論し、ゼロベースで創っています。

 

編: 成田さんはWPPJになぜ参加しようと思ったのですか。

成:私は入社のタイミングでWPPJに入って今3年目なのですが、WPPJを知ったのは内定者時代に参加した社員総会でした。まだ学生だった私は、純粋にその場が楽しくて、当時の社員の余興や一体感を目の当たりにして、なんかすごい会社だなぁと思って(笑)。「そんな空間をつくる一員に私もなりたい!」と思い、4月に入社して「やりたい!」と立候補して参加しました。

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新リーダーに就任した、入社3年目の成田早也子さん

でもいざWPPJに入ってみると、ギャップがありました。入るときは「楽しそう」だったのですが、実際は楽しいだけではなくて。メンバーの会社に対する想いがとても強いんです。社員が楽しめる場をつくる裏側では、「社員総会を通して今社員に何を感じてもらいたいか」を徹底的に議論したうえでつくりあげていることを知って、驚きがありました。

 

編:新卒入社者や若手のプロジェクトがそこまで会社軸で想いを語れるのは、なぜだと思いますか。

戸:全員が入社した瞬間から会社軸の視点かというと、決してそうではなくて、WPPJでの活動を通して形成されていったと思います。日頃から、社長が社員に対して伝えて下さる情報量は比較的多い会社ですが、そのうえでさらに、WPPJは社長直下の組織で、経営者の話を直接聞く機会が多いということもひとつの大きな理由だと思います。

社長は「カルチャーを大事にしたい」、「WPPJがカルチャーど真ん中であって欲しい」とおっしゃっています。そこをWPPJでしっかりとキャッチアップしてどう体現していくかを考えていると、当事者意識が生まれますし、WPPJとして組織づくりの力になりたいと思うようになるのだと思います。

そうして「会社は自分たちがつくる」というカルチャーが確立されてきたと思います。

 

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成:私もWPPJにいて、個人の成長を感じています。私はエンジニアとして働いていますが、さまざまな部署のメンバーから構成されるWPPJの活動を通して、さまざまな立場からの想いや組織の課題を知ることができるのは、視点が1段上がるきっかけとして良い環境だと思っています。

尾:横断のプロジェクトをすることで、普段は関わりの薄い部門同士が、現場で見ている部門ごとの課題感をぶつけ合う機会が生まれるのはいいですよね。

編:WPPJの取り組み内容は、どのように決まるのですか。

尾:社員総会の準備期間以外は定例会がないので、誰かが「やりたい!」と思った議題に対して、その時の社流や課題、会社が向いているベクトルなどと、その「やりたい!」施策がマッチしていたら実施することになります。

このように組織課題と合わせた提案であれば、飲み会の場での発言が、実現することもあります。満足度の高かった運動会も、飲み会から実現しました(笑)。

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いま事業は順調に拡大していて、社員数も毎月増え続けています。ですので、組織のためにやるべきことが常に変わり続けていると思います。今回は運動会が最適だったかもしれませんが、次の年になったら違う施策がいいかもしれませんよね。だから「次はこれを必ずやろう」というものは決まっていないんです。

編:現場社員の方は、どのように巻き込んでいますか。

成:現在はあまり困っていません。社員総会の2部の懇親会では余興を公募制にしてアイデアを募ったのですが、前のめりな社員がとても多くて、みんな「やりたい!やりたい!」と言ってくれました。

尾:むしろ「おめでとうございます!あなたが選ばれました!」くらいのトーンでお願いしていました(笑)。WPPJで気をつけていることは、協力してくれる社員に苦労をさせないことです。動画を撮るとなったら、機材の準備や編集作業などの実務的なところはWPPJがやって、社員のみんなには自由に楽しんでもらえるようにしています。

戸:でも私がWPPJに入った5年前は、意欲的に協力してくれる社員ばかりではありませんでした。やはり大事なのは、WPPJが社員総会を成功に導くことだと思います。色んな方々にご協力いただきながら創り上げていますが、結局、総会を成功させられるかどうかはWPPJの責任です。

だからこそ、協力してもらうからにはしっかりと成功に導き、「協力してよかった」と社員に思ってもらうことがとても大事です。そうすると「あれだけの空間をつくってくれているWPPJからの依頼だったら受けるよ」という人が社内に増えていきますし、その姿を見た周りの社員が「わたしもやってみたい」と思ってくれるという、良い循環になっていくと思います。

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若い人もいれば、キャリアの長い人もいる。新卒入社の人もいれば、中途入社の人もいる。そうした色んな人が集まった、ウエディングパークという組織をひとつにまとめあげるカルチャーは、1回や2回の総会で伝えられるものではないと思っています。

だからこそ、WPPJが組織の中心に立ち、カルチャーを継続的に体現し続けることが大事だと思っています。そして、そのカルチャー自体の変えるべきところと守るべきところをWPPJが時代に合わせて見極めていくことも大事です。

例えば、今までの組織規模だったら良いことだったけど、今の組織規模だと継続させるのは難しいかも、などと考えることです。そうやって、カルチャーを良い方向へ変えながら、根付かせる活動は継続していかないといけないですよね。

編:今後、WPPJはどのような組織となっていくのでしょうか。

戸:私は先日WPPJから卒業しましたが、メンバーには失敗を恐れず新しいことにどんどんチャレンジしてほしいですね。WPPJの雰囲気が良くなることがウエディングパークのカルチャーの起点になりますし、全社もその雰囲気をキャッチアップしてくれます。カルチャーを創るチームとして、守りに入らず、果敢に攻めて、互いに高め合える組織になって欲しいと思っています。

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戸田さんはWPPJリーダーとして最後の仕事を終え、涙も

成:10月の社員総会で『Get wild!!』というスローガンが発表され、会社としても今は攻めに転じる時期です。そこはWPPJとしてしっかりキャッチアップしていきます。

また、リーダーが私に代わったタイミングはWPPJのやり方を変化させやすい時期だと思います。今までやっていた当たり前だけではなくて、あらためてフラットな目で見たときに今の組織に必要なことは何なのか、ゼロからつくっていきたいと思っています。

WPPJの活動は大変なことも多いですが、「自分たちが会社のカルチャーをつくり、会社をつくっていく」ということにやり甲斐を感じて、楽しみながら活動できるチームをつくっていきたいです。

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筆者

三浦蒔子

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