ファミリーデーの目的と効果とは?イベントの企画事例もご紹介

近年、企業がオフィスに社員のパートナー、お子さん、親御さんを呼ぶ社内イベント『ファミリーデー(ファミリーイベント)』が注目されています。以前から社員の家族を招いた職場見学はありましたが、そこに2012年頃から盛りあがりをみせる”ダイバーシティ”や”ワーク・ライフ・バランス”の一環として、新たに取り組む企業が増えているようです。

このファミリーデー、企業は開催することでどのような効果が得られるのでしょうか?どうやら単なる職場見学を超えた、組織の活性化を生みだす力が秘められているようです。ファミリーデーの効果や企画の考え方について、イベント事例のご紹介と共にまとめました。

ファミリーデーの目的と効果

先述の通り、ファミリーデー開催を公表している企業の多くが、”ダイバーシティ”や”ワーク・ライフ・バランス”を謳っています。ファミリーデーによって生まれたどのようなコミュニケーションが、そうした効果を生みだすのでしょうか。大きく3つのコミュニケーションが考えられます。

社員と家族のコミュニケーション

普段は仕事に忙しいお父さん、お母さん。 筆者自身の小さなころを思い返してみると、父が平日の朝から夜まで、どのような場所で、何をしているのか、まったくわかりませんでした。覚えているのは土曜日は昼まで起きてこず、父の上で飛び跳ねて起こしに行くことが私の仕事だったことくらい。恐らく母親も同様で、仕事をがんばっていることはわかっても、実際に会社でどのような仕事をしているのか、その理解度は高くなかったのだろうと思います。

会社で働き始めた今となっては、父もいろいろと大変だったのだろうと想像ができますが、当時は深夜0時を過ぎて赤い顔で帰ってくると「頻繁にお酒を飲んで、何をしているのだろう」と思ったものです。

それがファミリーデーの機会を通じて、父あるいは母の働く姿を垣間見せることで、仕事への理解を得ることができれば、家庭からの協力や応援を得ることにもつながります。言葉も、「遅くまで何しているの?」から「遅くまでお疲れ様」に変わるでしょう。

家族から理解され承認されることは、働くモチベーションに直接的に影響します。ぜひ格好いい姿を見せたいものですよね。

社員・家族と会社(経営陣)のコミュニケーション

ファミリーデーの感想でよく耳にする言葉が、「経営陣がおもてなしをしてくれて嬉しかった」という言葉です。企業規模によっては経営陣と接する機会の少ない会社もあると思いますが、家族という媒介を通すことでコミュニケーションが活発になります。

ファミリーデー当日は、社員とその家族はお客様です。経営陣、事務局が率先してイベントを盛り上げていくことで、その姿勢は参加者に伝わり、ロイヤルティ向上が期待できます。

ファミリーデー終了後の帰り道、家族から「いい会社だね」という言葉がもらえるか否かが、ファミリーデーのポイントかもしれません。そして「いい会社」という認知は、そのまま企業ブランドにもつながっていくはずです。

特にまだまだ認知度の低いベンチャー・スタートアップ企業やBtoB企業こそ、こうした機会を通じたブランディングが実は効果的なのかもしれません。

社員同士のコミュニケーション

普段は鬼のように厳しい課長が、実は自分の子どもにはデレデレ。そうした意外な一面を見られるのも、ファミリーデーの魅力のひとつです。

そして同僚の家族の顔が見えるようになると、助け合う文化の醸成が推進されていきます。「家族と旅行に行ってきた」「子どもが小学校に入学した」「家族が病気だから早く帰らないと」、どのような会話をするにもその家族や子どもの“顔”が見えているのと見えていないのでは大違いですよね。「○○ちゃん、元気になった?」という一言が、より強い信頼関係を構築していくはずです。

会社に勤めていると、家族と一緒に過ごす時間よりも、会社で働いている時間の方が長いものです。 会社と家庭の垣根を低くしていき、お互いを気遣いあう風土ができると、より働きやすい環境になるのではないでしょうか。

TOKYOはたらくネット(www.hataraku.metro.tokyo.jp/equal/tsd/familyday/)より

ファミリーデーの人気企画例

会場装飾

  • バルーンアートで可愛く、賑やかに(バルーンは終了後のお土産にも)
  • フラワーアレンジメントで香る、華やかな空間
  • 企業ロゴやキャラクターを模したケーキやクッキーは、美味しくて楽しい
  • 企業ロゴのディスプレイや顔ハメ看板を設置してフォトスポット化、SNSでの拡散効果も狙えます

企画・コンテンツ

  • 一日社員証を用意して、任命式を開催
  • オリジナル名刺を作成し、名刺交換体験
  • 社長の椅子に座って記念撮影会
  • オフィスツアー(工場や店舗がある会社だと一層盛り上ります)
  • お仕事体験(業種に応じて、物作り体験、プログラミング体験、デザイナー体験など)
  • お仕事クイズ(仕事内容や商品、サービス、経営陣のパーソナルな内容にも迫る)
  • 執務エリアへのケータリング手配、社員食堂を活用した懇親会
  • 日常の仕事風景を映像化、スライドショー化して投影

お土産

  • オリジナルのノベルティやお菓子(薄いものは給与袋に入れる演出も盛りあがります)
  • 当日の家族写真

思い出をカタチに

ファミリーデー当日はぜひプロのカメラマンを入れて記録写真を残すようにしましょう。その場でプリントできるようにして、オリジナルフレームに入れて渡すと素敵な記念になります。

社内運動会の選択肢も

せっかくなら健康経営も絡めて、家族を招いた社内運動会をファミリーデーとして実施する選択肢もあります。

ファミリーデーは若手社員の巻き込みもポイント

「パートナーや子どもを持たない社員はどうすればいいのか?」というお悩みをいただくこともあります。その場合、そうした社員は事務局に巻き込み、企画や当日進行を任せると参加感を持ってもらうことができます。特に若手社員にとっては、どうすれば子どもに自分の会社のことをわかりやすく伝えることができるのか、あらためて考える場にもなります。

ファミリーデーは各地方自治体によっては積極的に実施を促している場合もあります。東京都は『ワークライフバランス推進助成金』として助成金を支給した実績があります。単純に楽しくて賑やかでは終わらないファミリーデー。この機会を積極的に活用し、組織活性化に取り組んでみてはいかがでしょうか。

この記事の著者

並河 研

株式会社ゼロイン 取締役副社長
1984年リクルート入社。広報室でインナーコミュニケーション施策や教育映像を手がけ、40年超の歴史を持つ社内報『かもめ』2代目編集長を務める。2009年ゼロインの取締役就任。以降、多数の企業で組織活性化をプロデュース。並行してアメフット社会人チーム『オービックシーガルズ』運営会社、OFC代表取締役としてチームをマネジメント。

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