2015/03/23
関東1都4県に約150店舗を展開し、リラクゼーションを通じて「健やかな生活をデザインするスタジオ」を提供する株式会社リラク。近年急成長を実現し、2016年300店舗実現に向けて毎週新規店舗をオープンしています。
そんなリラクでは900人を超えるスタッフがイキイキと働けるよう、様々な社内活性化施策を実施しているそうです。その中から7つの取り組みについて、広報室の川勝さんに伺ってきました。
ザ・リッツ・カールトンの方から受け継いだクレドを、リラクらしい内容にカスタマイズ、カード化して常に携帯しています。1~14番まであり、毎朝本社・店舗で(1)唱和、(2)グループにわかれて意見交換、(3)意見交換した内容を全体にシェア、(4)自分とは異なる考え方や気づきを自分のものとして吸収、を毎朝実施しています。
クレドの内容をより咀嚼しやすいように、解説と「Goodな行動例」、「Badな行動例」を記載しています。店舗スタッフはこの内容を参考にして自分の日頃の行動を振り返り、リラクが大事にしたい行動指針の再認識、具体的な行動への落とし込みをしています。
毎月行われる社員会で1人5枚配布されます。人に渡すことで初めてポイント化され、ポイントをためると豪華な賞品と交換できます。50ポイントでリラク店舗で使用可能な5,000円分の施術券、100ポイントでディズニーのペアチケット、200ポイントでリッツカールトンのペア宿泊券、300ポイントでなんとハワイに行けます。
裏面に一言メッセージを記入して渡します。手書きの温かみを大事にしているそうです。
有志が木に名前をつけて社内で育てています。大人になると植物を育てる機会は少なくなりますが、育ててみると感じるものがあります。成長・変化を感じながら、ホスピタリティを持って愛情を与え続けることの重要性を学べる制度です。
子会社が企画・販売するストレッチマシンを自由に利用できます。取材時にも、実際に利用されている従業員の方がいらっしゃいました。著名アスリートの方がマシンを試しによくいらっしゃるそうです。
社内の様々な数値を、ギネスとして記録しています。たとえば、10分間で配布したチラシ枚数、昨年対比の成長率、研修卒業最短記録、店長就任最短記録などがあります。従業員からは毎月10件程度の申請があり、担当するチームによって5件程度が承認されています。承認されると表彰され、金一封が授与されます。社員同士、店舗同士で競いながらより質の高い仕事を促進する仕掛けです。
リラクでは900人近いケア・ライフ・プランナー(施術者)が働いています。その全員がリラクの求めるサービスクオリティが提供できるよう、店舗配属前に最低2週間の研修受講を必須にしています。南青山と横浜に教室があり、リラクゼーションの技術と同時に接遇やマインドも時間をかけて教えるそうです。
また店舗配属後も、「再研修」として何度でも学べる研修施設にもなっています。
編集部(以下、編):理念の浸透にとても力を入れているんですね。
実はクレドを始めとした多くの施策が、2009年から2010年頃に開始されています。そのときに何があったかというと、当時運営をしていた、リフレクソロジーとボディケアのそれぞれのブランドを今のRe Ra Kuへリブランドを行う時期で。当然違う企業文化を持った3ブランドは仕事の考え方や進め方が全然違う。何より理念が揃っていないことで、組織が向かうベクトルが定まらなかったんです。
そこで議論を重ね、リラクにとって大事なことはお客様の数ではなく満足の質だという結論を出しました。最重要視するのは効率ではなく、企業理念の「愛と思いやりに溢れた社会の実現」を達成するためのホスピタリティだよね、と。そして、決めたからにはそれを形にしてしっかりと浸透させよう、という話になりクレドも施策化されました。
クレドを唱和する、というのも始めた当初は反発がありました。やはり唱和というのは少し抵抗がありますよね。でもその中でもやり続けた結果、現在ではクレドを意識して仕事をする文化がしっかりと根付きました。
また、クレドを作ることでリラクの定義する「目指すべき人物像」が明確になりました。結果、採用基準と共に育成基準も定まり、それらはカレッジでの教育研修にも反映されています。
編:現在は研修に注力しているそうですね。カレッジも本拠点を品川に移転するとか?
近年、各店舗で働くケアライフプランナーの研修に力を入れています。特に「カレッジ」と呼んでいる研修所にみんなが通いたくなるような仕組み作りですね。リラクではお客様に高い品質のサービスを提供するために「再研修」を大切にしています。再研修は店舗配属後にカレッジに通って研修を受講することです。
本社としてはカレッジに何度でも通って、積極的にスキル・知識を学んでほしいと思っています。でも、ケアライフプランナーのみなさんにとっては「店舗が忙しくてカレッジに行く時間がない」というのが本音かなと。そこで今回カレッジを統合・拡大するに際しては、カレッジが生活の一部になるような世界観を考えました。新しい施設には、ゲームやハンモックを置いたり、リラクゼーションには関係のないヨガ教室を開いたりする予定です。
研修施設というイメージを打ち壊して、遊びの要素を加えることで、「今日は休みだから、カレッジに遊びに行こうかな。(来てみたら)研修やってるから、ちょっと受けてみようかな。」となるのが狙い(笑)。楽しみながら学んでほしいと思っています。
ちなみに、カレッジの受講は強制ではありません。サービスの質を高めていくためには日々の自主的な勉強が重要だと思いますが、それを会社がサポートしている形です。カレッジでは常にプログラムが設定されていて、参加希望の申込を受け付けて、開講される仕組みです。
編:まるでフィットネスクラブのプログラムのようですね(笑)
このプログラム内容はカレッジ講師が店舗を巡回して現状を把握し、必要だと感じた要素をプログラムに反映していくスタイルです。
ケアライフプランナー対象の研修以外にも、店長やフランチャイズオーナーの方々を対象としたマネジメント研修プログラムもあります。マネジメント研修は10回に1回は代表の江口が自ら講師となりプレゼンしています。先日、ちょうど第90回のマネジメント研修を迎えたところです。
編:リラクの実現したい世界を教えてください。
私たちはリラクゼーション業に従事していますので、治療ではありません。対象は、疾患ではないけど何だか調子の良くない方たち。病院に行ってもお医者様から「健康です、何もないです」と言われてしまう。そういう状態を不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼びます。その方々に対して、体のケアをしながら食事や生活のリズムもサポートし、心と体の健やかな生活を数多くプランニングしたいと思っています。
インナーブランディングや社内コミュニケーション施策の企画・設計に関連するノウハウを、お役立ちブログで公開しています。
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CAPPY'S EYE
新しいカレッジは6月にオープン予定だそうです。どうやらかなり気合いの入った場所になりそうです。カレッジがオープン次第、ご紹介したいと思います!
筆者
中島浩太