2018/03/07

ウェルクスは全社員で組織作り!実現するためのボトムアップ施策とは

2017年12月に、組織拡大に伴いオフィスを移転した株式会社ウェルクス。前回は代表取締役社長の三谷さんに組織作りについてお聞きしました。

今回は、社内コミュニケーション施策である『タスクフォース』の活動について、山本知恵美さん、石田浩幸さんにお伺いします。

編集者(以下、編):『タスクフォース』(以下、TF)とはどのような施策なのでしょうか。

山本さん(以下、山): 2015年の4月からはじまったTFは、そのときウェルクスが抱える課題で、緊急性の高いものを解決する役員直下のチームです。タテ・ヨコ・ナナメの、部署を越えたコミュニケーションを取るため、部署や役職関係なくチーム編成されています。現在は本社勤務の社員135名がどこかのTFに所属し、1つのTFに平均して10名ほどで活動をしています。

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          山本知恵美さん

編:TFの配属は、どのように決まるのですか。

山:まずは年度始めの社員総会にて、社長から年度のTF課題が発表されます。その後、各TFのリーダーが社長から任命され、リーダー同士でメンバーを決めていきます。

石田さん(以下、石):昨年度までは自分が希望するTFに複数所属できる形でしたが、今年度からは1つの課題に注力してもらおうと、一人1つのTFに所属することになっています。

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          石田浩幸さん

山:活動内容ですが、最初に経営層からTFミッションを与えられるところからはじまります。ミッションの達成に向けて、何をどう進めていくのかはTFで話し合い、月に1度の担当役員とのミーティングで進捗状況の確認と次のアクションを共有しています。

編:では、山本さんがリーダーを務めている『移転準備TF』についてお聞かせください。

山:きっかけは事業拡大に伴うオフィス移転が決定したことでした。これまでの移転と比べ、規模の大きい移転だったので、「広報効果と社員メリットがあるオフィスづくり」というミッションの下、社員で作り上げようと発足しました。

編:“社員メリット”とは具体的にどのようなことでしょうか。

山:まずは、はたらく環境の充実度を高めることです。社員間のコミュニケーションの取りやすさを考え、ワンフロアで設計をしました。

また、より快適に仕事をするために必要なものは何か、社員にヒアリングをおこないました。移転前のオフィスでは、会議室が足りないことが多々あったので、実際のミーティング量を調べ、必要な部屋数を洗い出しました。加えて、エントランスには理念やビジョンを掲げ、ご来社された方にウェルクスが大切にしていることを知っていただけるよう工夫しました。

編:TFのメンバーはどのように選ばれたのでしょうか。

山:移転には色々な視点があった方が良いと思い、各部署からアサインしました。私も含めメンバー全員が移転未経験でしたが、とても前向きなスタートでした。移転に携わることができ、自分の発言やアイデアが会社全体に影響するプロジェクトを動かすという点に、みんなワクワクしていました。

石:TFのミッションは難しいものが多いですが、会社の課題を解決し、自分たちで会社をつくっていくことをメンバーは楽しんでいると思いますね。

山:社員交流の一環になればと、移転パーティーも担当しています。ウェルクスの歴史や新しいオフィスのことを楽しく共有できるコンテンツを用意し、社員に楽しんでもらいました。

編:具体的にはどのようなコンテンツだったのでしょうか。

山:歴史を見せるコンテンツは代表の三谷が担当し、ウェルクス創業時のことやオフィスの変遷などをスライドにまとめ、三谷自らが歴史を語りました。社内を散策できる宝探しクイズもおこないました。部署横断の班を編成し、ウェルクスにまつわる問題が書かれた紙がオフィスのいたるところに隠されていて、それを見つけて答えるゲームです。

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          社員が意欲的に参加している、移転パーティーの様子

石:景品があると聞いて、みんなが本気になって参加しており、非常に一体感がありました。15班あったのですが、勝利に向かってひとつになっていましたね(笑)

山:移転パーティーの次の日は、サンクスギフト*のやり取りも活発化してこれまで関わらなかった社員とも、同じ班になったことをきっかけに交流が増えたようです。

*『サンクスギフト制度』:社内のメンバーに対し、感謝の気持ちをWEB上で気軽に送ることのできるツール

石:私もクイズの班は話したことのない社員が多かったので新しい交流ができました。クイズの内容自体も、これまで知らなかった会社の歴史を知ることができ、難易度は高かったですが面白かったです。

編:石田さんは、何のTFに所属しているのでしょうか。

石:私は『運動増進TF』に所属しています。「社員の健康づくりで生産性を上げる」というミッションの下、一日一万歩社員が歩くことを目標に活動しています。背景には、日頃デスクワークが多いため半数以上の社員が運動を全くしていないという事実があります。そこで、まずは健康的な身体を手に入れ、心身ともに充実して仕事に臨もうということでチームが発足しました。

活動内容としては、社員に歩くことへの関心を持ってもらうため、運動に関する情報を発信したり、イベントを開催したりしています。普段はウォーキングアプリを使って各自の歩数を計測し、チームでランキングを競っています。チームはメンバー間のコミュニケーション向上による業務への良い影響を目的に普段の業務チームで編成しています。

編:TF発足当時、メンバーのみなさんはどのような反応でしたか。

石:みんなはじめは「一日一万歩は難しいな」と思っていたようですが、ゴールが決まっているからやるしかないと、やり方や盛り上げ方を模索して、なんとかクリアしよう!という意気込みでしたね。

編:施策を取り組まれていく中で、苦戦されたことはありますか。

石:もっとも課題なのは運動の定着率ですね。イベントを開催すると歩数は一時的に増えるのですが、しばらくすると下がってしまいます。ただ、全体的に見れば、活動当初平均が4千歩だったのが、10ヵ月ほどの活動を経て6千歩まで上がっています。イベントがあるときは7千歩までいくんですけどね!

継続を促すためにも、イベントと情報発信を意識して組み合わせるようにしています。

いいチームは、「何歩歩いた?」と声を掛け合ったり、歩いたことに対してサンクスギフトを送っていたり、社内のツールを活用して盛り上げてくれています。

編:どのような情報を発信されていますか。

石:月1発行のマガジンには、歩数のランキング上位の社員へのインタビュー記事や、会社近くのランチスポットまでの歩数など、身近で興味を持ってもらえるような情報を掲載しています。歩くことのメリットを伝えるため、「歩いているチームは業績が上がっているよ」「痩せたよ」「筋肉ついたよ」という具体的なメッセージを発信するよう心がけています。

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    月1発行のマガジン

11月に行なった、ウォーキングアプリ運営会社とのコラボイベントでは、より面白くなるようイベントストーリーをつくり、本格的におこないました。企業対抗戦ということもあり、社内の熱は高かったです。平均歩数も8千歩を超え、過去最高の記録を出しました。事後アンケートでは「健康への意識が変わった」という声もありました。

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                     コラボイベントを盛り上げるための告知ポスター

3月までの一万歩達成に向けて、これからも熱を持って取り組みたいですね。

編:TF制度は、社員のみなさんにとってどのような施策なのでしょうか。

山:組織が拡大し、さまざまな経歴を持つ社員が増える中で、同じ目標に向かってこれから突き進んでいかなくてはいけません。それぞれが持っている力を最大限に発揮してもらうためにも、しっかりコミュニケーションを取り、目線を合わせていく必要があります。TFは、社員の意識統一に欠かせないものだと思っています。

石:部署を超えたコミュニケーションが取れるのもとても助かっています。お互いを知ることで助け合えることも増え、クライアントに返せる価値も高まっていると感じます。「あの部署が頑張っているから、自分たちも頑張ろう」と奮起できることが大きいですね。

同時に、TFを通して会社の課題をボトムアップで解決していくことで、一人ひとりが「自分で会社を作っていくんだ」という意識が芽生えてきていると思います。

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筆者

三浦蒔子

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