五感を刺激する社員総会!キャラメルの香りがつくる、開演前の笑顔とリラックス

社員総会の成否は、開演前に決まっていた?

年に1回、各地から社員が集まる社員総会。方針共有や優秀な成績をあげた社員の表彰、久々の仲間との交流。経営者はもちろん事務局のみなさんは数百人~数千人を迎えるために、場合によっては半年以上も前から準備を始めていらっしゃいます。

弊社で先日お手伝いさせていただいたクライアント企業では、最寄りの駅から社員総会が開催される劇場型の会場まで、事務局の方が随所に立ち道案内をされていました。そして参加される社員のみなさんに「おはようございます」「ご無沙汰しています」「先日はどうも」と明るく挨拶をされていました。

多くの場合、このような道案内はイベント運営会社のアルバイトスタッフが、案内パネルを掲げて立っているものです。まだ寒さの残る3月に、“仲間”からかけられる温かい声は、ウェルカム感や親しみなど社員総会の雰囲気づくりに大いに役立っているようでした。

そして会場に到着すると、場内の空間いっぱいに漂っているのは甘いキャラメルの香り。この香りの正体は、受付で配布していたキャラメル味のポップコーンです。このキャラメルの香りが参加者のみなさんをリラックスさせ、あちこちで明るい声と笑顔が飛び交い、開演前の雰囲気は最高でした。もちろん、その社員総会は言うまでもなく成功裏に終わったのです。

香りは、大脳皮質の中でも古い皮質に伝わります。古い皮質は大脳辺縁系と呼ばれていて、食欲や性欲などの本能に基づく行動や喜怒哀楽などの情緒行動を支配しているそうです。つまり、香りは感情や本能を支配する脳に直接的に作用するということです。

今回の社員総会で漂っていたキャラメルの香りは、“甘い”という嗅覚の印象だけではなく、映画館やこどもの頃に訪れたテーマパークの楽しく懐かしい思い出が無意識に喚起されることで、リラックス効果を生みだしていたのではないでしょうか。年に1回、全社員が集まる空間は単純な「イベント会場」ではなく、還ることができる懐かしい場所となり得るのでしょう。

肌寒い街中で仲間たちが「おはよう」と手を振ることも、キャラメルポップコーンを配布することも、久々に還ってくる仲間を迎えるための“おもてなし”だったのです。これを考案されたクライアント企業の部長さまには、素直に「やられた!」と思いました。

ところで、香りと言えばコンビニエンスストアの“●●カフェ”も朝の気分向上を支援してくれる心強い味方ですね。実験によるとグァテマラとブルーマウンテンの香りにはリラックス効果があり、ブラジルサントスやマンデリン、ハワイ・コナには頭の回転を速くする効果があるようです。

香りの戦略的な活用、管理職向けの会議イベントなどで試してみてはいかがでしょうか。

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この記事の著者

並河 研

株式会社ゼロイン 取締役副社長
1984年リクルート入社。広報室でインナーコミュニケーション施策や教育映像を手がけ、40年超の歴史を持つ社内報『かもめ』2代目編集長を務める。2009年ゼロインの取締役就任。以降、多数の企業で組織活性化をプロデュース。並行してアメフット社会人チーム『オービックシーガルズ』運営会社、OFC代表取締役としてチームをマネジメント。

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