医療・介護・建設領域に特化した人材紹介サービスを提供する株式会社HR CAREER様は、チームビルディングを目的に社内運動会を実施しました。
HR CAREER様は設立からわずか4年で従業員数100名を超える急成長を遂げた、平均年齢29歳と若手社員が大半を占める活気あふれる会社です。
これまで社員が一堂に会する全社会を年に一度実施してきましたが、今回は「チームビルディングで社内運動会をやりたい」という発案から、ゼロインにお問い合わせいただきました。ゼロインはHR CAREER様の社内運動会において、事前の企画やプログラム設計から、当日のイベント運営まで伴走しました。
社内運動会で事務局を務めた役員の山元彰仁さんと人事部の後藤峻さんに、プロジェクトへの想いやゼロインのサポートについて、そして今後の展望についてお聞きしました。
お客様情報
目的
ゼロインのサポート内容
社内運動会は、計8種目の競技を4チーム対抗戦で、約3時間かけて行われました。
開会式、選手宣誓、準備体操を実施した後、競技に移ります。メンバーの共通点の数を競う「共通点探しゲーム」、チーム対抗の「綱引き」、チーム代表者一人が入った大玉をチームメンバーが転がして巨大ボーリングピンを倒す「ジャンボボーリング」、 巨大ボーリングピンをチームで協力して落とさないように頭上で送る「なんでも送り」、大きなバレーボールを使用して4チームで戦う「ジャイアントバレー」、お題に当てはまる人を探す「借り人競争」、チーム対抗戦の「ドッジボール」、チーム代表による「リレー」が行われました。
運動が得意な人も、苦手な人も活躍できる、そして楽しむことができる競技を組み合わせてプログラムを構成しています。
一つ目の競技に設定したのは、チームメンバーのことを知るために、お互いの共通点を探すチームビルディングゲームです。体を使う競技だけでなく、チームで協力・交流が中心の企画をプログラムに入れることで、誰もが楽しめる運動会になります。
巨大なバレーボールを用意し、相手コートにボールを落とす競技です。ネットを十字に張ることで、4チームが同時に対戦できます。いつボールが飛んでくるか分からない、緊張感、ワクワク感のある競技です。1チームが集中的に狙われる事も(笑)。
透明な大玉の中にチーム代表者一人が入り、チームメンバー3人がその大玉を転がして巨大ボウリングピンを倒す、その名の通りジャンボなボウリングです。役員を大玉の中に入れて転がすチームもあり、業務中には絶対に見られない光景が社員のみなさんには新鮮だったようです。
ゼロイン:今回どのような背景や思いから、社内運動会を実施することになったのでしょうか。
山元さん:当社では毎年全社会を行っており、その場では社員総会とアワード(表彰式)を実施してきました。ただ、「せっかく社員が集まるのであれば、みんなで何かやりたいよね」という話が出ていたんです。そこで当社にはスポーツ好きの社員が多いこともあり、運動を含んだ社内イベントの実施を検討しました。
運動が苦手な社員もいますが、運動会であれば運動経験に左右されにくいので色々な人が参加しやすく、楽しみやすいのではないかと考えました。代表は以前から運動会を1度実施してみたかったそうなのですが、人数が少な過ぎると盛り上がりに欠けてしまいます。今回は従業員数が100人を超えたこともあり、社内運動会を活用したチームビルディングの実施が決まりました。
チームビルディングが目的に置かれた背景には、「HR CAREERを普通の営業会社で終わらせたくない」という思いがあります。
当社はベンチャーで未完成な部分も多いのが実情です。十人十色、色々な個性があって良いと思いますが、会社として目指すべきところは明確にセットしなければなりません。
そこで、社員全員で意見を出し合って作成したミッション(存在意義)、ビジョン(目指すべき姿)、バリュー(行動基準)を一覧化したビジョンマップをもとに社内浸透に積極的に取り組んでおり、その中でもバリューの「トコトン向き合う」という言葉の体現に特に力を入れています。
ここで“向き合う”のはお客様だけではありません。まずは社内でこそ向き合うことが重要で、社内でできないことは社外でもできません。社内で「トコトン向き合う」と、メンバー同士でぶつかり合うことも当然ありますが、陰で言うことや変なグループができることだけは絶対に避ける必要があります。
当社のようなベンチャーが一枚岩になって、同じ方向に向かって行くカルチャーや雰囲気を作り出すためには、社内コミュニケーションをより一層強化し、チームビルディングを通じた強固な組織づくりが必要です。そのきっかけとなるのが、今回の社内運動会です。
たった1日のイベントですが、実施するのであればお金をかけて、何かが変わる“きっかけとなる1日”にしたいという思いで臨みました。
ゼロイン:目指す組織の実現に向け、強い思いのもとで開催された社内運動会でしたが、ゼロインのサポートはいかがでしたか。
山元さん:ゼロインさんのサポートがなければ、準備から当日まで、自分たちだけでは絶対できなかったと思います。当社はバックオフィス組織をまだ強化し切れていませんので、運動会の準備を担当する実行委員は、人事や何かの責任者など通常業務を行いながら兼務で対応していました。
あちらもこちらも万全に対応するのは非現実的ですので、煩雑な準備をサポートいただけるだけで非常に投資価値がありました。私自身も、ゼロインさんが作成してくれたマニュアルや資料があったおかげで、運動会に関連する社内周知が手間なく進められたので本当に助かりました。
あとは何といっても、自分たちでは想像つかないようなアイディアと企画力です。当社で考えていた競技選定の条件がいくつかあり、「みんなが本気になれる」「運動が苦手な社員も楽しめる」「一人ではなくチームで勝利を追いかける」といった競技が望ましいと考えていました。ゼロインさんから最初に提案いただいた競技は、そうした条件を伝える前から希望を叶えるような企画案でした。
運動会当日の現場での盛り上げ力も素晴らしかったです。当社にはマイクを持って前に立つような社員が大勢いるので社内で対応できないこともないのですが、やはり当日の盛り上げ力はプロならではでした。
実際の競技の場面では、巨大ボウリングのピンがあれほど大きいとは思わず、驚きました(笑)。素人が準備できるものではないので、あれは値打ちがあるなと思いました。
ゼロイン:運動会当日、参加された社員のみなさまはどのような様子でしたか。
山元さん:全員が本気で勝ちにいって、本気になって盛り上がって楽しんでいました。自主的に円陣を組んでいたチームもありましたよ。特にリレーは盛り上がりましたね。ギリギリまでどのチームが勝つか分からないハラハラ感がありました。リレーのコースが少し小さいので決定的なところで転んでしまい、本気で悔しがっている姿は印象的でした。
ジャイアントバレーも面白かったです。1対1ではなく4チーム同時対戦だったので、どこからどうボールが来るか分からないのは刺激的でした。
後藤さん:私は、自分が面接した社歴の浅い社員が既存社員と楽しく関係性を築いている姿や、この人とこの人がこんなに仲良くなるのかという思いがけない場面を見られました。
みなさん入社タイミングがさまざまなので、この運動会は本当に良いコミュニケーション機会になったなと、人事という立場だからこそ感慨深く感じました。
山元さん:印象的だったのは、「借り人競争で前に出てくる人たちは良いね」という代表の言葉です。たしかに、借りる場面で選ばれる人たちは、どこかで「この人なら何かやってくれるだろう」という人柄への期待感があったように思います。そうした自分らしさや意外な一面を見せられる機会の提供は必要ですし、そうした場面で選ばれるような人間力のある人になってほしいと思いました。
ゼロイン:運動会を通じて、業務の中では見えなかった社員同士の関係性が見えてきたということですね。
山元さん:メンバーはマネジャーの業務とは違った一面を、マネジャーからもメンバーの異なる一面を知れたのではないでしょうか。業務では見えない人間性やパーソナルな部分を知れるのは、主催する会社としてもメリットがあると感じます。
ゼロイン:当日は非常に盛り上がっていましたが、事前にも何か工夫をされていたのでしょうか。
山元さん:チーム作りを工夫しました。今回の4チームは、同じ部署の社員でチームを作るのではなく、キャプテンを先に決め、キャプテンが全社員の中から希望社員を順番に指名していくドラフト会議方式で作りました。「同部署の社員を選ぶのはNG」といった多少のルールを設けたことで、これまで話したことのないメンバーが混ざり、東京・大阪・札幌・横浜・大宮の拠点も混ざり、部署もごちゃ混ぜのチーム構成になりました。
この方式は、普段は話す機会の少ない人とのコミュニケーション機会を促すことができ、非常に良かったと思います。
キャプテンによってチームの特色が出ており、運動会の開催前に「どの種目に誰が出場するか」という作戦会議を行うチームもありました。ほかにも、拠点が離れているのでオンラインですが、決起会として飲み会を実施したチームもありました。運動会後には、打ち上げも各チームあったようです。
運動会で同じチームになったことがきっかけで社内コミュニケーションが活性化されたのであれば、この運動会前後の交流だけでも運動会を実施した意味があったなと思います。
ゼロイン:最後に、今後の展望や構想を教えてください。
山元さん:今後も社員数がさらに増えていくことを見込んでいますので、やはり社内コミュニケーション活性化やビジョン・ミッション・バリュー浸透への注力が必要になります。
話したことのない人に対して、偏見や思い込みからときにネガティブに捉えてしまうこともあるかもしれませんが、そうした場合に足りないのはコミュニケーションです。バリューの「トコトン向き合う」には10の指針がありますが、その1つ目は「相手を理解することからはじめよう」という言葉です。
「相手を理解する」きっかけをいかに作れるかは重要で、運動会を開催した理由やメリットに通ずるものです。社内運動会に限らず、チームビルディングにつながるイベントを続けていきたいですね。
あとは社内でライバルを見つけてほしい、という思いを持っています。同じ方向を向いて、互いに高めあう存在が社員の間には必要です。
こうした当社の取り組みは、最終的にはお客様のためになると信じています。当社は人材紹介業ですので提供商材は「人」になりますが、その捉え方ではなく「あなた自身を売り込んでいこう」と常に話をしています。
自分自身を売り込める高い人間力を備えるためには、まず「トコトン向き合う」を社内で浸透させて、一人ひとりが体現していく必要があります。そうした当社のマインドを理解してくれる社員を、今後も増やしていきたいと思います。
この記事の著者
成井 里凪
株式会社ゼロイン アソシエイト
2022年、株式会社ゼロインに中途入社。前職では店舗経営管理を経験。ゼロイン入社後は、インナーイベント、周年プロジェクトなどのプロデュース経験を経て、現在はコンサルティング&プランニングのアソシエイトとして、映像企画やワークショップ設計などに従事。