会社の周年はいつ実施するか?5年、10年ごとでない活用方法

オリンピックはなぜ4年に一度なのか

『4年に一度じゃない。一生に一度だ。』ラグビー日本代表の快進撃が清々しく終幕となり、日本列島が沸騰したラグビーワールドカップも、まもなく終わります。

周年行事は、普通5年、10年という「キリの良いサイクル」で考えますが、スポーツの世界ではオリンピックを中心とした「4年サイクル」で、選手、チーム、競技団体、関係者一同が動いています。オリンピックが4年に一度開催される理由には諸説あるようですが、日本オリンピック委員会の公式サイトによれば、有力なのは、古代ギリシア人が使っていた太陰暦で、8年という周期が重要な意味をもっていたことから8年ごとに祭典が開かれるようになり、後に半分の4年周期となったという説です。

また近代オリンピックが世界に普及していく中で、サッカーがオリンピック種目となり成功を収めたことで、オリンピックの中間の年に、4年に一度のワールドカップを行うようになったそうです。

事業や組織のコンディションを見つめてみる

先般、弊社の中長期計画を策定する際に、「中長期計画を立てるとなると、5年、3年という期間になるが、3年だと現実的すぎて5年だと遠すぎるのが実情。そのため我が社は4年で中長期計画を立てている」とある方からアドバイスを受け、なるほどと思いました。

確かに周年事業を外向けに発信する場合は、3年ごとといった半端な数字より、5年、10年単位のほうが分かりやすいという声もあります。しかしより現実的な経営計画、事業のケーパビリティ、従業員のエンゲージメントなど社内に目をむけてみてください。各企業の成長ステージにふさわしい「節目」「サイクル」があるのではないでしょうか?

毎年社員総会を開催されている中で、「3年に一度くらいは、自分たちの事業の志や社会価値、またありたい姿や大事にしてきたDNAを織り込んだプログラムを入れたい」というお客様もいらっしゃいます。急成長を遂げ、入社3年目以内の社員が全体の3分の2を占めるという実態に即し、周年行事とまではいかなくとも、周年的な要素を社員総会のプログラムに入れ込んでいます。

事業や組織の細胞が入れ替わるサイクルを探る

弊社もここ数年で若手社員が急速に増えています。最近は全社員が一堂に会する機会も減っていますが、数年に一度は全社員で集まったほうが良いのではないかと、役員会で話題になりました。ゼロインは昨年20周年を迎えたばかりですが、私が「3年に一度くらいで周年行事をやりませんか?」と提案した際は現実味がなく笑い話で終わってしまいました。

でも、世の中には、3年に一度開催されるトリエンナーレや2年に一度開催されるビエンナーレもあります。キリの良さではなく、企業のステージにあわせたサイクル、人の入れ替わりの周期での周年を本気で考えてみてもよいのではないでしょうか。

人間の細胞は、内臓や骨など、組織ごとに入れ替わりのサイクルが違います。血液は、約100日から120日で全て入れ替わり、骨は、成長期ではだいたい2年未満、成人期になると約2年半で入れ替わるといわれています。皆さんの会社、組織は、どのぐらいで細胞が入れ替わっていますか?

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この記事の著者

並河 研

株式会社ゼロイン 取締役副社長
1984年リクルート入社。広報室でインナーコミュニケーション施策や教育映像を手がけ、40年超の歴史を持つ社内報『かもめ』2代目編集長を務める。2009年ゼロインの取締役就任。以降、多数の企業で組織活性化をプロデュース。並行してアメフット社会人チーム『オービックシーガルズ』運営会社、OFC代表取締役としてチームをマネジメント。

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