2018年10月に設立10周年を迎えられたS社様。その約1年前に、「10周年の節目にイベントを開催したいが、何から始めたらいいか、どんなコンテンツにしたらいいか、わからないので相談したい」と、弊社セミナーに社長自らお越しいただきました。
周年の目的について打ち合わせを重ねる中で、少しずつS社様の現状が見えてきました。S社様は、社員の多くがシステムエンジニアとしてお客様先に常駐して働くため、勤務地や業務内容はさまざまです。それでも、お花見や飲み会など全社で集まる機会は多く、参加率も高いため業務を離れたコミュニケーションは十分取れているそうです。しかし、お互いの仕事内容や働き方について意見を交わす場面がほとんどなく、仕事や会社に対する想いが見えづらい状態だったのです。
一方で社長は、「今までの10年間は、3人の経営陣が会社を引っ張ってきた。これからは、社員一人ひとりから会社に対する主体的な意見が出るような会社にしていきたい」とお考えでした。そこで、「目指す会社像に近づくきっかけを、10周年のイベントで作れないか」という視点で、コンテンツを設計することにしました。
お客様情報
S社様のプロジェクトメンバーは、3名の経営陣と4名の事務局の方でした。この4名はお客様先に常駐しており、通常の業務が終了した後、本社に集まって打ち合わせを行います。時間が限られるため、ゼロインがアジェンダに沿ったヒアリングシートを作成し、一人ひとりがシートに記入したものを持ち寄る形で進行しました。考えがまとまっていなくてもいいから、自分の想いを言葉にすることに慣れる、という目的もありました。
イベントの軸となるコンテンツは、社員のみなさんがそれぞれの考えを表現し、それをグループで語り合うワークショップ『レゴ・シリアスプレイ』に決定しました。
『レゴ・シリアスプレイ』は、ファシリテーターからのお題に対し、レゴブロックを使って自由に意見を表現するもので、世界的に使われている手法です。ここで大切にしたのは、お互いに楽しく語り合える雰囲気を作ることと、お題に対しての結論を出すのではなく、「お互いの考えを知ること」をゴールに設定したことです。
イベント当日は、「どうやってやるの?」と最初はみなさん戸惑っていましたが、すぐに和気あいあいとした雰囲気に。終盤には非常に盛り上がり、たくさんの熱い意見が飛び交いました。社長からも「みんなが会社や仕事に対してどう思っているのかわかって、本当に良かった!」とのご感想をいただき、S社様の新しい未来を創っていくきっかけとなる一日でした。
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担当者の想い
当日のワークショップ中は、社員のみなさんからいろいろな意見が出て、正直驚きました。それは「アットホームでみんな仲良し」という企業文化に、レゴを使って表現するワークがうまくハマった結果だったと思います。
10周年という節目に、みなさんが自分自身の仕事についてあらためて考えたり、未来を想像したり、そしてそれを発信するという“きっかけづくり”をお手伝いできたことが、本当に感慨深かったです。プロジェクト終了後には、事務局の方から企画力や細かい進捗管理などをご評価いただき、温かいお礼のメールを頂戴したのも忘れられない思い出です。
この記事の著者
中島 浩太
株式会社ゼロイン
2008年、株式会社ゼロインに新卒入社。インナーブランディング・社内コミュニケーション施策をプロデュースするコミュニケーションデザイン事業、ゼロインの管理部門、新卒採用担当、新規事業を経て、現在はコーポレートブランディング室において広報(社内広報・社外広報/PR)とマーケティングを担当。
インターナルブランディングの魅力的な取り組みを紹介するウェブメディアCAPPYの編集長として、さまざまな企業における企業文化づくりや組織活性化の取り組みを取材。