2017年に創立70周年を迎えられたS社様は、都内で周年記念パーティーを開催されました。経営陣の想いから、目的はふたつ。ひとつ目は従業員の想い出に残る、楽しい会にすること。ふたつ目は、会社の存在意義やビジョンを社員全員で再認識することで関わっている仕事への“誇り”を創出することです。
お客様情報
周年記念パーティーを行う目的で、S社様が一番に挙げられたのは、日々の業務に対する社員への慰労です。「みんなへの感謝を込めて、楽しく思い出に残るひと時を過ごしてもらいたい」という経営陣の想いでした。さらに、70周年という歴史に想いを馳せ、社員一人ひとりが現在関わっている仕事への“誇り”を再確認することが、周年記念パーティーの重要な軸となりました。それは、これからの未来につながる一歩を踏み出す力にしたい、という狙いからです。
社内からの提案で、当日は女装した役職者が人気芸人を真似て、社内あるあるネタを披露したパフォーマンスや、若手社員による大抽選会を実施。また、これまで二次元でしか存在しなかった自社キャラクターの着ぐるみを事前に制作し、開会セレモニーで披露。その着ぐるみの中から社長が突然登場するというサプライズも企画しました。
S社様の社員主導で企画、実施をしたことで“S社らしさ”の溢れるコンテンツとなり、会場は大盛り上がりでした。普段あまり関わらない社員同士にも会話が生まれ、楽しく賑やかな時間となりました。
このパーティーの最重要コンテンツとして制作したのが、『インタビュー映像」でした。それは70年にもわたるS社の歴史の中からターニングポイントを抽出し、そこに深く関わったOBや社員に当時の出来事や想いを語ってもらったものです。その言葉には、当時の葛藤や苦悩、新薬開発成功時の喜びや達成感など、赤裸々な想いが込められており、これまでS社が大切にしてきた価値観が詰まっていました。
さらに、自社製品をご使用いただいているドクターや患者さんにも取材を行い、普段は聞くことのできない生の声を収録しました。映像の中の患者さんは、「この薬のお陰で、笑顔が増えた」「人生が楽しくなった」と、温かみのある表情で元気に語られていました。映像の締めには中堅社員から「研究員としての使命、未来への希望」を語っていただき、新たな10年に向けて会社のさらなる発展への想いを繋ぐものとなりました。記念パーティー当日は、歓談中にも関わらず参加者全員が真剣に見入っていて、上映後には大きな拍手が。多くの方から「過去のエピソードに、とても感動した」「エンドユーザーさんの声が聞けて、改めて自社製品の価値を感じた」という声が聞かれました。
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担当者の想い
今回の周年記念パーティーをサポートする中で、私が大切にしたのはお客様に寄り添い続けることでした。社員のみなさまが参加される会だったので、参加者のニーズや雰囲気を一番ご存知なのは事務局のみなさまです。こちらからは会場やコンテンツをご提案しつつ、ご要望をいただきながらブラッシュアップを重ねました。
そんな中、認識のズレが生じることを避けるため、打合せのあとは議事録の代わりとして両社で共有していたタスク管理表で一つひとつ丁寧に確認し合うことを心掛けました。S社様からは、「細かい提案や抜け漏れのないタスク管理をしてくれて、安心して任せられた」と言っていただけて、本当に嬉しかったです。
当日は、みなさんの笑顔溢れる素敵な周年記念パーティーになったことに、心から感動しました。自分も“S社様の一員”という気持ちで携わっていたので、終わったあとの達成感はひとしおでした。
周年パーティーの後も、社内報で当日の様子をレポートしていただき、今回作成した着ぐるみも二次利用されているとお伺いし、ひとつのイベントをさまざまな社内コミュニケーション施策に展開できることを、あらためて実感しました。会社の周年記念をきっかけに、これからもコミュニケーションの輪を広げていきたいですね。
この記事の著者
中島 浩太
株式会社ゼロイン
2008年、株式会社ゼロインに新卒入社。インナーブランディング・社内コミュニケーション施策をプロデュースするコミュニケーションデザイン事業、ゼロインの管理部門、新卒採用担当、新規事業を経て、現在はコーポレートブランディング室において広報(社内広報・社外広報/PR)とマーケティングを担当。
インターナルブランディングの魅力的な取り組みを紹介するウェブメディアCAPPYの編集長として、さまざまな企業における企業文化づくりや組織活性化の取り組みを取材。