企業の周年記念は、ただの「お祝い」にとどまらず、ブランドの存在意義をあらためて感じてもらい、社内外の人々とのつながりを一層深めるチャンスです。そこで、インナーブランディングの経験と知見で数々の周年事業・周年イベントをプロデュースしてきた株式会社ゼロインが、大切な企業の節目に贈りたいおすすめの記念品・ノベルティとその選び方について、わかりやすくまとめました。
人気の定番アイテムから、サステナブルな要素を取り入れたグッズ、デジタル時代に合ったガジェット、さらにちょっとした特別感を演出するプレミアム品まで、20のおすすめ記念品・ノベルティのアイデアをカテゴリーごとにご紹介します。「誰に」「いつ」「どんな」メッセージを込めて贈るか、予算や数量といった実務的な視点も交えながら、理想の記念品・ノベルティを見つけるポイントを押さえています。
実際の活用事例や、配布後に企業やブランドと結びつきをさらに深めるフォローアップの工夫もご紹介しているので、自社の周年記念をより意味あるものとする際の参考にしてみてください。
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周年事業・周年イベントを戦略的に活用する!周年記念の企画・設計の考え方&事例集
目次
企業周年記念の記念品・ノベルティが重要な理由周年記念がもたらすブランド価値向上の効果記念品・ノベルティがもたらす社内外コミュニケーションへの寄与周年記念における記念品・ノベルティ選びのポイントブランドメッセージを伝えるデザイン・素材の重要性予算と数量、配布方法を踏まえた計画立案人気・おすすめの記念品・ノベルティ20選定番で実用的な記念品・ノベルティデジタル時代にマッチしたガジェット関連の記念品・ノベルティサステナビリティを意識した記念品・ノベルティライフスタイル向上をサポートする記念品・ノベルティ特別感を出すプレミアムな記念品・ノベルティ地域・文化を大切にしたローカルコラボ記念品・ノベルティ組織文化・一体感を醸成する記念品・ノベルティ周年記念の記念品・ノベルティが生む長期的なブランド価値周年記念でおすすめの記念品・ノベルティのまとめ企業が周年記念を迎える際、その節目を華やかに盛り上げる手段の一つとして、オリジナル要素を取り入れた記念品やノベルティの制作・配布は欠かせない施策となっています。これらは単なる贈り物ではなく、企業の成長や歩みを対内外に伝達し、ブランド価値を高める重要なコミュニケーションツールとして機能します。
社員に対しては、これまでの会社の成長・発展への努力に感謝し、さらなる結束を促す象徴的な存在となります。顧客や取引先に対しても、企業が大切にする価値観やメッセージを形あるアイテムとして贈ることで、信頼関係を強固にする役割を担います。
近年ではSDGsやCSRなど社会的責任を見据えた企業活動が求められる背景もあり、配布する記念品・ノベルティの選定には、環境配慮やブランドメッセージとの整合性がより一層重視されています。こうした記念品・ノベルティは、周年イベント当日など一過性の使用ではなく、その後も長期的に使われることで日常生活に溶け込み、受け取った人々に繰り返しブランド価値を想起させる効果を持っています。
周年記念での記念品・ノベルティは、企業が築いてきた歴史や背景、あるいはビジョンや展望を可視化し、社内外のステークホルダーと深い絆を結ぶための戦略的なアイテムととらえることができます。
企業の周年記念は、その社史や経営理念を改めて見直し、社会へ向けて発信する格好の機会です。
関連ブログ:企業の周年事業・周年イベントとは?目的や効果、基本の考え方
そうした周年機会に配られる記念品・ノベルティは、長期にわたるプロセスの結晶を象徴します。たとえば、ロゴ入りの上質な文具やエコ志向のグッズを通じて、企業の理念や高品質なサービスへのこだわりを直接的に伝えることができます。周年記念アイテムを受け取った顧客や取引先は、企業とのつながりを一層身近に感じられ、ブランドへのポジティブな印象を強化します。
社内向けには、記念品やノベルティを通じて、長年の貢献を称えて感謝を伝えることで、社員の帰属意識やモチベーションを高めます。また、未来をともに歩む仲間として、一体感や結びつきを強化することもできます。
こうした周年記念の取り組みは、結果的に企業のブランドエクイティ向上に寄与する力を持っています。
周年記念のノベルティは、単なる贈呈品にとどまらず、コミュニケーション媒体として機能します。社内イベントで配布すれば、受け取った社員同士の間で自然と会話が生まれ、相互理解の促進や企業文化の再認識のきっかけとなります。また、取引先や顧客に手渡すことで、「どのような価値観を大切にしているか」「どのようなサービスを提供しているか」といった会話が自然に引き起こされ、ブランドストーリーを共有しやすくなります。
周年記念の記念品・ノベルティは、企業と社内外ステークホルダーとをつなぐ架け橋となり、両者の間に信頼と親近感を生み出します。結果的に記念品・ノベルティはコミュニケーションを円滑にし、企業のブランドメッセージを多面的に伝達する強力なサポーターとなるのです。
そのため、企業の周年記念で贈るノベルティを選ぶ際には、流行り物や手軽なアイテムを予算ありきで選ぶのではなく、贈る相手や活用シーンを具体的にイメージして、どのようなコミュニケーションや感情を生み出したいのか、戦略的な企画が求められます。
対象者が社員なのか、顧客なのか、あるいは取引先なのかによって、選ぶことのできるアイテムの傾向は異なります。いずれにしても、まず念頭に置くべきは「どのような目的で贈るのか」という点です。
社内向けであれば、日常的に身に着けるものや、日々の業務で活用できる実用性の高い文具類やデジタルガジェットが効果的です。また、社内独自のノリや文脈で楽しくなるような物品を選ぶこともできます。
一方、顧客や取引先向けには、企業との関係強化やさらなる理解を深める狙いから、企業の品格を感じさせる高品質なギフトセットや独自性を持つプレミアムグッズなどを選ぶのもおすすめです。違う視点では、社会的な変化を踏まえて環境に配慮した素材やサステナブルな制作プロセスで生み出されたグッズも注目です。エコ素材やフェアトレード品を採用することで、企業姿勢を視覚的かつ体験的に伝達できます。
周年記念の記念品・ノベルティをより効果的なブランド発信ツールとするためには、デザインや素材選びも欠かせません。ありきたりな物品であっても、企業ロゴや周年記念を象徴する特別なマークを配置することで、贈られた人はいつでもブランドを思い起こすことになります。
デザイン面では、コーポレートカラーやシンプルかつ洗練されたグラフィックを用い、プロフェッショナルな印象を打ち出すと良いでしょう。素材にこだわることも重要です。サステナブルな素材や高品質な素材を用いれば、企業が重視する価値観を具体的にアピールできるほか、受け取った人に「大切に長く使いたい」という心理を芽生えさせます。
こうした工夫を凝らすことで、周年記念グッズを単なる贈り物から戦略的なコミュニケーションツールへと昇華させ、ブランド哲学そのものを映し出す「メッセージ性のある記念品」として企業のブランディング活動をより強固に推進することにつながります。
周年記念の記念品・ノベルティ選定では、予算や数量、配布方法も慎重に検討する必要があります。
予算面では、品物の単価が質やデザイン性に直結するため、目指すブランドイメージに応じた適切なコストバランスの見極めが求められます。数量はターゲット層に応じて決定し、対象全員に行き渡らせるのか、特定の層に限定して贈るのかなど、配布範囲を明確にすることが重要です。
また、配布方法も考慮が必要で、イベントや式典がある場合はイベント当日に直接手渡すこともできますし、後日の郵送や直接持参する方法もあります。イベントや企画と連動させる場合には、オンライン会議参加者に事前送付してイベント当日に利用してもらう、という演出としての一体感醸成方法もあります。予想通りに配布できないこともあるので、物流面の確認・計画も抜かりなく行いましょう。
ここからは、企業の周年記念で定番・人気の記念品・ノベルティのアイテム例をピックアップして紹介します。
企業文化やビジネスモデルに応じた多様な選択肢があるため、これらのアイテム例を参考に、自社にマッチする記念品・ノベルティを企画してみましょう。
まずは、どんな場面でも使いやすく、受け取る人が迷わず活用できる定番アイテムから見ていきましょう。オリジナルロゴ入りのボールペンやノートは、ビジネスの現場で常に手の届くところにあるため、企業のロゴやメッセージが日常的に目に触れます。また、USBメモリはデータ持ち運びに便利で、特にロゴを刻印すれば実務を支える一助となります。高品質なエコバッグやトートバッグは、ビジネスシーンだけでなくプライベートでも活用できるため、受け取った人に長く愛用され、企業イメージを効果的に広めるでしょう。実用性が高い定番アイテムは、多くの場面で重宝されるため、幅広い対象者にアプローチ可能です。
テクノロジーが進化し、ビジネス環境もデジタル化が進む中、ガジェット系ノベルティは先進的な企業イメージを打ち出すのに適した選択肢です。また、実用的なため、人気のある商品も多いです。ワイヤレス充電器は利便性が高く、スマートフォンやタブレットを手軽に充電可能なため、自宅やオフィスで重宝されます。Bluetoothスピーカーやイヤホンは、音声会議や音楽鑑賞など、ビジネス・プライベート双方で活躍し、ブランドロゴが入っていれば、使用するたびに企業名を印象付けます。モバイルバッテリーは、外出先でも電源を確保できるためビジネスパーソンに必須アイテムとして歓迎されるでしょう。
環境意識が高まる中、サステナブルなノベルティは企業の社会的責任や未来志向の姿勢を示す絶好の機会です。再生紙やエコ素材を用いたステーショナリーセットは、「環境を大切にする企業」という印象をダイレクトに伝えます。また、オーガニックコットン製のタオルやエコボトル・マイタンブラーは、日常生活で繰り返し使われるため、受け取った相手に環境保護のメッセージを日々届けることができます。こうしたサステナブルなアイテムは企業イメージを向上させるだけでなく、SDGsへの取り組みを具体的な行動で示す手段としても有効です。結果的に受け手は、エコ意識を共有するブランドとして企業をより好意的に受け止めるでしょう。
ビジネス関連商品にとどまらず日常利用にシフトして、ライフスタイルを豊かにするアイテムを選ぶことで、受け手の生活全体に溶け込み、より深くブランドが記憶に刻まれます。高級茶葉やコーヒーギフトセットはリラックスタイムを演出し、企業が「心のゆとり」や「上質な時間」を尊重していることを伝えます。フィットネス関連グッズ(ミニマッサージガン、ストレッチバンドなど)は健康経営やウェルビーイングを重視する企業姿勢を可視化し、受け取った人々は自身の健康管理に役立つアイテムとして感謝するでしょう。さらに、オリジナルカレンダーやデスクプランナーは、日常業務や生活設計に欠かせず、使用者が年間を通じてブランドと接点を持ち続ける結果を生み出します。
特別感あふれるプレミアムな記念品を贈ることで、受け手に「自分は大切にされている」という強い印象を与えられます。名入れ高級文具(万年筆やレザー手帳など)は、上質な質感と独自性があり、その品を手にするたびに企業の洗練されたブランドイメージを呼び起こします。オリジナルラベルをあしらったワインやシャンパンは、お祝いや感謝の席でその場を華やかに彩り、特別な瞬間をより印象的なものにします。記念トロフィーや楯は、企業の歴史や成果を象徴する物として、長期間にわたって社内外に誇らしいメッセージを発信します。
所縁のある地域と連携して、地元工芸品コラボグッズや地域限定フードギフトを選ぶことで、地域との強固な繋がりを示し、地域振興や伝統文化の継承への貢献をアピールできます。ステークホルダーに対して、地域とともに歩む姿勢を明確に伝えられますし、限定性や伝統的な価値を伴う品は選定理由を語りやすく、差別化されたブランドストーリーによって企業の独自性を高めることもできます。地域ブランド価値の向上や観光振興に貢献する側面もあり、長期的な関係構築も寄与します。
オリジナルパーカーやネックストラップは、日常的に身につけられることで社員が共通のシンボルを共有し、一体感や帰属意識を高めます。社史・周年記念誌は、これまでの歩みを振り返り、組織文化やらしさ、価値観を再確認する機会となり、社員が歴史的文脈の中で自らの役割を見いだします。一方でブランドブックは、企業理念やブランドコンセプトを明確化するもので、全社的な価値観統一と行動指針の共有を支える未来志向の制作物です。これらの記念品・ノベルティは、一人ひとりが組織の一部であることを実感することで共通の目標やビジョンに向かう際の結束力を強化し、結果的にチーム力向上や長期的な企業ブランド価値の向上につながります。
企業の周年記念は、単なる年次行事や特別イベントにとどまらず、ブランド価値を再定義し、拡大する重要な機会です。その際に贈られる記念品・ノベルティは、企業理念や歴史、未来への展望を形にし、多くのステークホルダーと共有するための強力なツールとなります
。戦略的なアイテム選定、デザイン面での工夫、サステナブルな素材の活用など、多面的なアプローチを組み合わせることで、周年記念グッズは受け取った人々の心に刻まれ、長期的なブランドエクイティ形成に寄与します。また、配布後のフォローアップや二次的な接点創出によって、記念品が引き起こしたポジティブな感情を持続させ、ブランドとユーザー間の結びつきを深めることも可能です。
こうしたプロセスを通じて、周年記念という一過性の出来事を、長期的な価値創出とブランド資産の蓄積へと転換できます。結果として、企業は市場や社会の変化に強く柔軟に対応しながら、継続的な信頼関係を築き上げることができ、これが持続的なブランド価値向上の原動力となるのです。
起業における周年記念を最大限に活用する手法の一つとして、記念品・ノベルティは効果的な施策です。対象となるステークホルダーを軸に、周年コンセプトや趣旨、予算、スケジュール、ブランドメッセージといった多角的な要素を考慮することで、記念品・ノベルティを「単なる贈り物」から「ブランド体験の一部」へと昇華させることができます。
企業の先進性を訴求したい場合には最新ガジェットを、環境配慮を強調したい場合はエコ素材を用いたグッズを、顧客ロイヤリティを高めたい場合は日常的に使える実用アイテムを選ぶことで、受け取った相手に企業が伝えたい価値観を直感的に伝達できます。また、社員を介して渡す際には、「なぜ、この記念品・ノベルティなのか」を社員が語れるようになることで、社員自身が自社らしさやブランドを再認識するきっかけにもなります。
こうした戦略的な視点を持つことで、企業の周年記念は単なるイベントごとではなく、ブランド強化への起点となるのです。
この記事の著者
中島 浩太
株式会社ゼロイン
2008年、株式会社ゼロインに新卒入社。インナーブランディング・社内コミュニケーション施策をプロデュースするコミュニケーションデザイン事業、ゼロインの管理部門、新卒採用担当、新規事業を経て、現在はコーポレートブランディング室において広報(社内広報・社外広報/PR)とマーケティングを担当。
インターナルブランディングの魅力的な取り組みを紹介するウェブメディアCAPPYの編集長として、さまざまな企業における企業文化づくりや組織活性化の取り組みを取材。