O社様は創業50周年を記念して周年イベントを開催しました。この日は従業員が主役。創業社長がこの50年を支えてきた従業員に感謝し、慰労する場。そして50年の歴史をしっかりと感じ、未来に向けて一歩を踏み出す場でした。
お客様情報
今回のテーマは『87Face』。ここには「イベントに参加する87人が顔と顔を合わせて向き合う」「社長から87人全員に直接感謝を伝える」という2つの意味が込められています。
事前施策は、従業員を対象にしたアンケートを実施しました。”人を知る”ことをテーマに、「仕事にかける熱い一面」「その人らしさ」「仕事の喜怒哀楽」などを調査。結果はイベント開催日の10日前からカウントダウンメールで全社に配信しました。また、ランチョンマットやパネル、懇親会の歓談中に流れるプロフィール映像、懇親企画のビンゴ(87Face BINGO)にも活用されています。
周年イベント当日はオープニング映像に始まり、社員同士が歴史映像を交えてトークセッションを繰り広げました。トークテーマはこれまでの歴史の中で象徴的な4つのエポックによって区分され、エポックに応じて登壇社員も選別されました。過去から今までの歴史を振り返った後は、芸人が進行する歓談で交流を深め、最後に未来に向けたエンディング映像を流して終了となりました。
「お客様のために」との想いで50年邁進してきたO社様。創業当初は街の印刷会社でしたが、お取引するお客様の広がりと共に、印刷物のコミュニケーション戦略やプランニング、システム構築にまで事業領域を広げてきました。
そうした背景のもと、50周年を迎えるこの日はただ”自分たち”に向き合い、「自社の人の力を知る」というテーマを設定。人を知り、その人らしさを知り、その人が取り組む仕事の理解を深めていきました。
理解が促進されることで「この会社にいてよかった」「こんな人たちとなら、もっとこんなことができるのでは。してみたい。」と未来に期待して終わることが狙いでした。
今回の周年イベント、O社様の社内では当日コンテンツの事前広報をほとんど行いませんでした。参加者のみなさまが大きな期待を持たずに会場に行ってみると、綺麗なホテルで映像演出やパネル装飾があり、サプライズという形で会社からの感謝や慰労を伝えることができました。
そして狙い通り、単純に周年をお祝いして終わるのではなく、過去を振り返るだけでもなく、自分たちの歴史を理解し強みを再認識することによって、次の50年につながる一日となりました。
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担当者の想い
O社様は、50年という歴史はありながらも、年表のように整理された情報がありませんでした。そこでイベントのコンセプト・企画を考える前に、社長ヒアリングや従業員ヒアリングを3ヶ月かけて丁寧に繰り返し、歴史を紐解いていきました。最後には私がO社様の誰よりもO社様のことを知っていたと自負しています。
特に記憶に残っているのはトークセッションです。営業、制作、校正、印刷工場の職人、配送の方、多くの方に登場いただきました。日頃自身の仕事を語る機会がないため、最初は上手く語れなかったみなさんが、事前のヒアリングやインプットを通じて、イベント当日には水を得た魚のように熱い想いを語っていました。
何故このような変化を起こせたのか。それはゼロインがO社様に入り込みながらも、第三者目線を大事にしていたからだと感じます。O社様内で「当たり前」だと考えられている仕事が、実は”凄い仕事”なのだと気づけるのは、ゼロインだからこそ。そうして気づいた”強み”や”らしさ”をO社様にお伝えするたび、みなさまが自信を持ち、熱を帯びていくのを感じていました。
O社様の中で熱が波及し、広がっていくことを楽しみながら6ヶ月間、向き合った周年イベントでした。
この記事の著者
中島 浩太
株式会社ゼロイン
2008年、株式会社ゼロインに新卒入社。インナーブランディング・社内コミュニケーション施策をプロデュースするコミュニケーションデザイン事業、ゼロインの管理部門、新卒採用担当、新規事業を経て、現在はコーポレートブランディング室において広報(社内広報・社外広報/PR)とマーケティングを担当。
インターナルブランディングの魅力的な取り組みを紹介するウェブメディアCAPPYの編集長として、さまざまな企業における企業文化づくりや組織活性化の取り組みを取材。