30年の歴史を「読みたい一冊」に――社員・顧客・社長の思いをつなぎ、次の世代へ受け継ぐ記念誌制作

  • 公開日: 2026.09.14

外国人材紹介を専門とするG.A.グループ株式会社は、創業30周年を機に、挑戦の歴史とそこで育まれてきた価値を次の世代へ受け継ぐための30周年記念誌「GO to 100」を制作しました。

創業からの歩みを棚卸しすることで、社員・顧客・ステークホルダーとの関係の中で紡がれてきたG.A.グループらしさを一冊の中で立ち上がらせることを狙いました。そして、社内で読まれるだけでなく、社外とのコミュニケーションにも生きる「使われる記念誌」を目指しました。

お客様情報

社名
G.A.グループ株式会社
業種
外国人材紹介・人材派遣業
従業員数
約600名

目的

  • 30年の歴史・強み・価値を言語化し、社員と次世代に継承すること
  • 社員・ステークホルダー・顧客の声を一冊に集約し、G.A.グループの魅力を可視化すること

ゼロインのサポート内容

  • 記念誌の企画・編集設計
  • ワークショップ形式による編集会議のファシリテーション
  • ステークホルダーインタビューの実施
  • デザイン・制作ディレクション
  • プロジェクト進行管理・伴走支援

プロジェクトエピソード

過去を振り返るだけでなく、次の世代へ価値を受け継ぐ機会に

この記念誌プロジェクトの背景には、担当者である安西様の「自分たちの価値や強みを言語化できていない」「対外発信が弱く、社内にも価値を十分に共有できていない」という問題意識がありました。

そこで、30周年を機に「会社の歩みや強みを整理したい」という考えから社長との対話を重ねます。対話の結果、「記念誌で30年の棚卸しを行い、価値を言語化する」という方向性が定まり、記念誌は周年プロジェクトの重要な柱として位置づけられました。

象徴的なのは、この記念誌が「周年の記念品」ではなく「次の世代へ受け継ぐための媒体」として位置づけられたことです。BtoB企業では、社員一人ひとりが自社の歴史や価値を理解し、自分の言葉で語れることがブランドの基盤となります。つまり、この記念誌は過去をまとめるだけの冊子ではなく、インナーブランディングの一環としての役割も担っていました。

歴史の掘り起こしによる再発見と新発見

記念誌制作に先立ち、社内選抜6名から歴史棚卸しチームを発足させ、創業期を知る社内外の関係者へインタビューを実施し、30年の歴史を掘り起こすところからプロジェクトは始まりました。外部関係者や長年の取引先といった日常的な接点が少ない方々の証言からは、社内では知られていなかったエピソードが次々と明らかになりました。同じ出来事でも、語り手によって見え方や解釈は異なり、G.A.グループの30年が多角的な視点から立体的に浮かび上がっていきました。

このプロセスは、記念誌の素材集めを超えて、社員が会社を再認識する重要な機会となります。ベテランにとっては懐かしい再発見、若手にとっては会社の歴史を初めて知る新たな学びとなり、記念誌制作そのものが、組織理解を深める場になっていきました。

インタビュー内容をもとに記念誌本文やコラムを作成

「みんなで作る」ことへのこだわり――ワークショップ形式の編集会議

記念誌制作では、事務局だけで内容を決めるのではなく、選抜された5名の記念誌制作プロジェクトメンバーを巻き込んだワークショップ形式の編集会議を行いました。その背景には、先行して進めていた歴史棚卸しワークショップ、そしてパーパス策定ワークショップを通じて、「みんなで考え、言葉にしていく」こと自体に価値があるという実感が社内に生まれていたことがあります。社長の発案もあり、記念誌もまた、メンバーが主体的に関わる形で進められました。

その結果、記念誌の軸は、「この先をつくっていくのは自分たちだ」という覚悟や自覚を感じられるものに定まっていきました。歴史棚卸しで整理した過去の「出来事」、またパーパスで言語化した「らしさ」の根源を、記念誌でどのように伝えるかを検討し、過去の出来事を並べるのではなく未来に思いを馳せられる一冊にすることを重視しました。この編集プロセスを経たことで、周年記念誌が歴史の保存で終わらずに、未来への意志を込めたコミュニケーション施策へと進化しました。

こだわり抜いたデザインとタイトル「GO to 100」

制作過程では、「まず手に取って楽しい、ワクワクする一冊にしたい」という意識のもと、タイトルやデザインに強くこだわりました。一般的な「創業○周年記念誌」ではなく、記念誌チームメンバーがあーでもない、こーでもない、議論を重ねて生み出した「GO to 100」というタイトルには、次の100年を自分たちの手でつくっていく意志が込められています。

完成した記念誌の表紙と裏表紙

真面目に誠実に事業と向き合ってきたG.A.グループらしさと、多様な出会いや好奇心に満ちた組織の面白さ、その両方を感じられるデザインに盛り込むことで、読みたくなる記念誌を目指しました。

歴史のページとは雰囲気を変えた組織について紐解くページ

完成した記念誌は、全社員と拠点に配布され、一部の取引先約150社と制作に協力頂いたステークホルダーの皆さんにも送付しました。役員や在籍の長い社員には30年の歩みを振り返る一冊として、若手社員にとっては会社を知るための読み物として受け取られ、昼休みに手に取って読む社員の姿が見られました。営業訪問時の会話のきっかけとしても活用されており、記念誌がコミュニケーションツールとして活用されています。

ゼロインの役割

記念誌づくりを、歴史の整理と対話のプロセスへ

本プロジェクトでゼロインが担ったのは、誌面制作だけではありません。創業からの歴史や関係者の声を整理しながら、何を残すべきか、どのように構成すればG.A.グループ様らしさが伝わるかを、社内のみなさまと一緒に考える編集パートナーとして伴走しました。

また、ワークショップ形式の編集会議を取り入れることで、記念誌づくりを一部の担当者だけの作業にとどめず、メンバーが主体的に関わるプロセスとしました。パーパス策定と連動する流れの中で、記念誌もまた「みんなで考え、つくる」取り組みとして設計しています。

お客様のコメント(周年事業事務局 安西様)

記念誌制作は、情報量が非常に多く、素材の提供や情報のとりまとめに相当の労力がかかりました。しかしゼロインさんは、期日が締切間近になっても、変更が重なっても、いつも「では、この形ではどうですか」と提案で返してくださいました。どのような無茶ぶりにも全力で対応してくださる姿勢に、感謝しかありません。

また、原稿やデザインを整えるだけではなく、どうすればG.A.グループらしさが伝わるか、どうすれば手に取りたくなる一冊になるかを、一緒に考え続けてくださったことが印象に残っています。パーパス策定で感じた「みんなで考え、つくる」価値を、記念誌につなげてくださったことで、完成した冊子が「つくって終わり」ではなく、自分たちの中に残るものになりました。

出来上がった記念誌を手に取った時、G.A.グループが30年大切にしてきたものが、しっかりと一冊に宿っていると感じられました。これは単なる周年記念品ではなく、次の世代へ受け継ぐための「鍵」だと思います。G.A.グループとして新たなステージに進む今、この一冊が社員の背中を押し続けてくれると信じています。

30年を経てG.A.グループ株式会社へ社名変更し、より大きな挑戦に踏み出します。

関連事例

この事例では、記念誌制作と並行してパーパス策定ワークショップも実施しました。

ワークショップの事例はこちら
https://cd.zeroin.co.jp/cases/gagr30th-purpose/

この記事の著者

成井 里凪

株式会社ゼロイン コンサルタント
2022年、株式会社ゼロインに中途入社。前職では店舗経営管理を経験。ゼロイン入社後は、インナーイベント、周年プロジェクトなどのプロデュース経験を経て、現在はコンサルティング&プランニングのアソシエイトとして、映像企画やワークショップ設計などに従事。 

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